在宅ホスピスとは?

はじめに

末期癌患者さんが大切な時間を過ごす場所は、おおむね病院・ホスピス・自宅の3通りです。

末期癌患者さんの苦痛や不安を和らげる緩和医療学は、いまだ充分浸透していないので、病院で過ごされる場合、痛みやその他の苦痛のコントロールは良好にされているとはいえません。

苦痛を緩和する専門施設であるホスピスでは十分な症状コントロールが可能ですが、残念ながら我が奈良県にはひとつしかありません。

当院では自宅で施設ホスピスと同様のケアを提供して、その人らしい時間を過ごせる様に支援しています。

なぜ在宅?

現在の日本では「住み慣れた我が家で最期を迎える」と言う、昔は当たり前だった自宅での看取りが非常に少なくなっています。そこには様々な理由が有りますが、大きな理由の一つに医療面でのサポートが十分でない事が挙げられます。

医療面でのサポートが十分であれば自宅での看取りはかなり身近なものとなります。自宅での療養は病院よりはるかに自由な生活を送る事ができます。

自宅でくつろげる事により、気持ちが明るくなり痛みや症状が緩和される事があります。また、大切な人とかけがえのない時間を長く共にする事ができます。

ホスピスが痛みやその他の苦痛を緩和し、その人らしい終末を迎える場所であるならば、自宅はもう一つの理想の場所なのです。

1在宅緩和ケア(在宅ホスピスケア)とは・・・?

末期ガン等で現代の医学では治療が難しくなった方が御自宅で大切な時間を、痛みや苦しみ無く有意義に過ごされる為に往診医師、訪問看護、ヘルパーが協力して行うケアの事です。当院では2003年8月より専任担当医師(杉山正智・吉川眞由美)が取り組みをはじめております。

2どんな方が対象に・・・?

1.末期ガン等で治療が難しいと告げられた方で御自宅で大切な時間を過ごそうと考えられる方

2.放射線治療や、化学療法を継続して闘病を続けたいが痛みやその他の症状により治療が困難な為、それらの症状をコントロール(痛みを和らげたり体力を付ける様に補助する治療)を望まれる方

3どのような体制・・・?

週1回から毎日の医師の往診、必要が有れば訪問看護、ヘルパーを導入しながら症状をコントロールし、御自宅での生活を不安無・快適におくる為のサポートをします。

4急変時はどうなる・・・?

急な痛み、吐き気、熱等御自宅で過ごされる方やご家族の皆様には沢山の不安がある思います。当院では携帯電話による24時間対応を行っており、必要に応じて深夜、早朝、休日の緊急往診も行っております。

5急変時に入院は可能・・・?

初診時に以前かかられていた病院の主治医の先生に連絡を取り、密接に連携致しますので希望で有れば以前、または現在かかられている病院に入院する事も可能です。 また、そういった病院が無い方には当院の連携病院に入院する事も可能です。

6どんな医療が受けられるか・・・?

●内服薬中心の症状コントロール(痛みや苦しみの緩和治療)、在宅酸素療法、在宅中心静脈栄養、各種の注射や点滴等、終末期の方が病院やホスピスで受けられるのとほぼ同じレベルの医療が受けられます。

在宅酸素療法
呼吸状態が悪くなった方に自宅に酸素濃縮器(空気を濃縮して濃い酸素を作る機械)を設置し酸素を吸って貰う事により呼吸を助ける治療

在宅中心静脈栄養
中心静脈(太い静脈)に点滴を入れ、高カロリー(栄養が多い)輸液を点滴する療法

7本当に最期まで家で大丈夫・・・?

ほとんどのケースは大丈夫です。
症状の変化に伴い、往診回数を増やしたり緊急時の連絡体制を強化する事により、不安を感じられないようにケアを行います。

8本当に最期まで家で大丈夫・・・?

痛みのコントロール目標は三段階です

第一目標夜間痛みが無く眠れる事(ここまでは約95%の方が到達出来ています)

第二目標安静時に痛みが無い事(ここまでは約60%の方が到達出来ています)

最終目標動いても痛みが無い事(ここまでは約20%の方が到達されます)

9コントロールするのは痛みだけ・・・?

いいえ
末期ガンに伴う全身倦怠感や食欲不振、吐き気や便秘等、全ての症状に対応します。

10検査や治療の方法は話し合いながら・・・

大切な時間を過ごす為に検査や治療、薬の投与は全て説明し、ご本人、ご家族様が納得された上で行います。医療のおしつけは一切ございません。

11延命治療、蘇生行為は・・・?

原則として行いませんが、ご本人様、ご家族様の強い希望があればこの限りでは有りません。

12費用はどの位・・・?

医療保険が適用されるため、一定額以上は高額医療助成の対象となります。
詳しくはお問い合わせください。


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